アコーディオンの弾き方 アコーディオン概要 教則2巻

対位ベース(カウンターベース)とは

今回の記事は対位(たいい)ベースについて解説した動画の文字版です。
読み上げソフト(機械の声)が苦手な方はこちらの記事をお読みください。大丈夫な方は動画の方が分かりやすいと思います。YouTubeの字幕にも対応しています。9分19秒の動画です。
すでに対位ベースに取り組んでいて、難しさを感じている場合は、対位ベースは難しい?!(外部ブログ)へどうぞ。

動画の主な内容は 
対位ベースとは何か/並び方の決まり/対位ベースの記し方
についてです。

対位ベースとは?

ここでは「対位ベースって何?必要なの?」ということについて説明したいと思います。
大前提として、アコーディオンの中でも一般的なストラデラベース、またの呼び名をスタンダードベースと呼ばれる左手ボタン配列の話になります。

ストラデラベースの基本的な話は、アコーディオンの左手ってどうなっているの?をお読みください。

左手ボタンの一番蛇腹側の縦列が対位ベースです。

アコーディオンには左手ボタンの多い楽器、少ない楽器がありますが、対位ベースがあるのは48ベース以上の楽器です。(アコーディオンの左手ボタンの数についてはアコーディオンの選び方/左手ボタンの役割と数についてに詳しく書いてあります。)

「対位ベースって必要なの?」という質問は、実際の教室でも結構あります。教則本1巻では対位ベースを使わなくても色々弾いてきたので、当然の疑問ですよね。
それに左手ボタンの少ないアコーディオンには対位ベースが付いていませんから、そのことをご存知の方は特に対位ベースって必要なのかな? と思われますよね。


簡単にいうと、対位ベースは、より美しく、格好良く弾くのに使います。 
なので、簡単な曲を弾く分には対位ベースは必要ありませんし、対位ベースが書いてある楽譜を、基本ベースを使うように直して簡単にする場合もあります。(その場合は指示してある対位ベースと同じ列の基本ベースに変更します。)

では、どう違ってくるのか、実際に基本ベースのみで弾いたものと、対位ベースも使用して弾いたものを聞き比べてみましょう。(15秒ほどの演奏のみの動画です)

どうでしょうか、対位ベースを使わなくても弾けるけれど、使うとかっこいいということが、なんとなくお分かりになったでしょうか。
今の対位ベースも使って左手で弾いた動きをアニメーションにするとこうなります。(音声なしの11秒ほどの動画です)

 

楽譜に書くとこうなります。

これを対位ベースを使わず基本ベースで弾くこともできなくはないのですが、何列も移動しなくてはならなくなりかなりの難易度になります。(音声なし動画11秒)

対位ベースを使えば少しの移動ですみます。(再掲)

 

対位ベースとは何か?

ここからは対位ベースとは何か、の理論的な説明をしていきます。

対位ベースは先にも書きましたが一番蛇腹側のベースボタンのことです。
音楽で対位というと、対位法という音楽理論を思い出す方もいらっしゃると思いますが、それとは別のものです。
対位という言葉は英語のcounter(カウンター)やイタリア語のcontra(コントラ)を和訳して付けられた言葉だと思われますが、この場合は~の反対にという意味ではなく、~に対してという意味合いです。

何に対しているかというと、基本ベースに対してです。どう対しているかというと、長三度(ちょうさんど)、英語で言うとMajor 3rd(メジャー サード)という音程で対しています。
配列図と今の説明ですぐ分かる方には説明はこれで終わりです。
長三度? なにそれ? という方はもうしばらくお付き合いください。

基本ベースと対位ベースの関係

長三度は、高校の音楽の授業や、音楽大学入試の筆記試験に出てくるような話になりますので、まずはこの言葉からは一旦離れて、基本ベースと対位ベースの関係を説明したいと思います。

まずは配列図で基本ベースのドとドの列(C列)の対位ベースを見てみましょう。

対位ベース ミ

基本ベース ドの横の対位ベースはミですね。
基本ベースと対位ベースは組になっていますので、「ドの対位ベースはミ」という言い方や、「ドの列の対位ベースはミ」という言い方をします。(列の名前はその列の基本ベースの音名です、イタリア音名でも英音名でもどちらでもよいです。この記事ではイタリア音名で読んでいます。)


ドとミの関係は、ド→レ→ミ で、ドの2つ上(配列上ではなく音階上で2つ上)の音がミですね。
次はソの列を見てみましょう。基本ベース ソの対位ベースはシです。

対位ベース シ

ソ→ラ→シ で、これも基本ベースより2つ上の音が対位ベースになっています。

ドの列のひとつ下、ファの列も見てみましょう。

対位ベース ラ

基本ベースファの対位ベースはラですね。
ファ→ソ→ラ で、これも基本ベースより2つ上の音が対位ベースになっています。

対位ベースは基本ベースの(音階上で)2つ上の音が並んでいるのですね。

「ちょっとまって? さっきは長三度やMajor 3rdって言ってたけれど、3じゃなくて2じゃないの?」と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。

三度音程(さんどおんてい)とは

音と音の隔たりのことを音程と呼ぶのですが、この音程を現す単位が「度(ど)」です。そして度を数えるときは、始めの音を1と数えます。ド‐レ‐ミ の場合は、ドを1として数えるので、ド‐レ‐ミ、1‐2‐3、になるのです。

ド‐1に対して、ミ‐3になるので「三度」です。「三度音程」と言う場合もあります。

では長三度の長ってなに? Major 3rdのMajorって何? という疑問も出てくるかと思います。それについてはこれから説明します。

レの列を見てください。基本ベース レに対して対位ベースはファ♯です。対位ベース ファ♯

ファではなく、どうしてファ♯なのか? 
これらに関わってくるのが長三度(Major 3rd)です。

ドから1オクターブ上のドまでを並べて書いてみます。

1オクターブは半音12個

隣の音が半音です。半音とは音程を構成する最小単位のことです。

黒い鍵盤が半音、という覚え方をしておられる方もいらっしゃると思います。

確かに、白から黒、黒から白は半音になりますが、実は、黒い鍵盤の挟まっていない、ミ‐ファ、と、シ‐ド、も半音です。

このミとファ、シとドが半音であることがポイントです。


ドとミは長三度です。ドとミは半音4つ分、離れています。

ドーミ は長三度

ソとシ も長三度です。ソとシ も半音4つ分、離れています。

ソーシ は長三度

では、レとファはどうでしょうか。

レーファ は短三度

レとファの間は半音3つ分です。ミとファが半音のため、ドとミの時より半音1つ分短くなっています。半音3つ分、離れている音程は短三度(たんさんど)、minor 3rd(マイナー サード)と呼ばれます。

レと長三度音程になるのはレと半音4つ分、離れているファ♯です。

レーファ♯ は長三度

 

 

これが基本ベース、レの対位ベースがファ♯である理由です。


同じ理由で、レの列から上(左手配列で物理的に上)の対位ベースには♯が付きます。

 

ラに対して長三度はド♯

ラード♯ は長三度

ミに対して長三度はソ♯

ミーソ♯ は長三度

シに対して長三度はレ♯

シーレ♯ は長三度

です。

対位ベースの覚え方

「説明聞いたらなんとなく分かったような気持ちにはなったけれど、各音に対しての長三度なんてとても覚えきれないよ?」と心配になったかもしれません。

対位ベースのとりあえずの覚え方は、始めの方で説明した、「2つ上の音」(音階上で2つ上の音)という考え方で大丈夫です。これに加えて、レの列から上(左手配列上でレの列から物理的に上)の対位ベースには♯が付く、と覚えておきましょう。

 

では問題をやってみましょう。問題のみ、音声なしの48秒の動画です。
赤い○の付いたボタンの音を答えましょう。赤い○が付いた2秒後に答えが出ます。

 

対位ベースの記し方

対位ベースの記し方ですが、実は色々あります。

対位ベースの記し方

一番多いのはアンダーバーです。テヌート記号と間違えないように注意です。
このサイトの楽譜と教則で使っているのは〇印です。〇の中の番号は指番号です。
×はボタン式の楽譜でよく見る表記です。
案外多いのが無印です。この場合はコードとベースの組み合わせや前後の流れで自分で判断することになります。


長くなりましたが、今回の解説はここまでです。
お読みいただきありがとうございました。

 

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