うまく弾けないとき

思うように弾けないのはその思い込みのせいかも~~!!

ある程度練習しているのに、なかなか弾けない・・・
その原因が、楽器の操作以外のことにあることが案外とあります。

というのも、実際に動かすのは腕や手指ではあるのですが、その指示を出しているのは頭だからです。

特に! 大人の方は色々な「楽器を弾くことが辛くなる思い込み」のために、思うように学習が進まないことがあります。

私、講師歴11年目ですが(2019年現在)、この思い込みと闘ってきたと言っても過言ではない!!

本当です。

アコーディオンに限らず、楽器の習得が思うように進まない方はこの「思い込み」がないかどうか、ご自身を見つめてみてくださいね。

主なものを挙げると・・・

・音楽には才能が必要
・音楽は楽しいものだ(だから練習がしんどいのはおかしい)
・たくさん練習すれば弾けるようになる
・自分はリズム音痴だ(才能が無い)

これらについて改善方法も併せて詳しく書いていきます。ではいってみましょう!!

辛くなる思い込み - 音楽が出来る出来ないは才能の良し悪しだ

あの人が弾けるのは勘がいいから、才能があるから

私が弾けないのは勘が悪いから、才能が無いから

子どものうちから始めなかったから仕方がない

うちは音楽的な環境じゃなかったから

日本人だからリズム感が悪いんだ

うんたらかんたら………

もう書いているだけで辛い~~!! 聞かされる私の身にもなってえ~~!!

上記のように才能が、環境が、と思っている方がいらっしゃったら、これからは
「私が弾けないのはこの曲のこの部分、分からないのはこれから覚えれば大丈夫」
に改めましょう。

才能が無いからではなく、具体的な原因があるから弾けないのです。それはちょっとしたことの積み重ねでしかありません。

勘が悪いから→だから弾けない、才能が無いから→だから弾けない、と思ってしまうと具体的な原因を探すことができなくなります。(思考停止)
「勘が冴えてれば弾ける」「才能がありさえすれば弾ける」という幻想を抱くことにもなるので注意です。

才能が必要になるのは一流が努力して努力してその先にあるものを掴もうとするときですよ。

似たような思い込みに「楽譜が読めなくても弾けるはず」があります。「才能がありさえすれば弾ける」幻想の亜種ですね。聞いた音を楽器で即座に再現できる天賦の才能がある人は極僅かです、あとは師匠の下で生活のほとんどを楽器を触って過ごすなら可能でしょうけれど、そうでない場合がほとんどだと思いますので、楽譜の読み方は覚えていきましょう。

→弾けない具体的な原因を探す、分からないことは これから覚えれば大丈夫。

辛くなる思い込み‐音楽って楽しいものだ(だから練習がしんどいのはおかしい)

「音楽は楽しいもののはず」という言葉自体には反論は難しいのですけれど、

楽しいもののはず

頑張ったり辛いことって無いはず。
色々覚えるとか、片手練習、小分け練習、反復練習とか・・・

楽しくやりたい(趣味のひと)は別にいいよね!

でしょうか・・・?

確かに、学習段階に沿った練習は勝手する楽しさは奪うでしょう。
でも学習段階に沿って練習しないと弾けないんですよね・・・

たまに

「練習しないと弾けないんですか!?」

て迫ってくる方がいます。(たま~にです。)

「練習、楽しくないし!」

と、怒られたりもします。さすがに怒られるのは稀ですけど、練習楽しくない、面倒くさいと思っている人は多いのではないかと予想しています。

好きな音楽を聴いたとき、コンサートやライブに行ったとき、嬉しかったり楽しかったり心地良くなったりしますよね。

では、練習やレッスンも「音楽」だから、CDを聞いたときやコンサートやライブのような心地良い感覚が「常に」得られるでしょうか。

・・・? ですよね。

自分で弾けたときの喜びはコンサートやライブ以上かもしれません。しかし、曲が仕上がるまでは曲から得られる心地良さは受け取れません。
それを「音楽やってるのにつまらない」「思っていたのと違う」と思うと練習が苦痛になります。

少数派ですけれど、「歌うように楽器って弾けるんじゃないんですか?」「アコーディオンってボタン押したら弾けるって聞いてたけど違うじゃん! 練習しないといけないの!?」――このような意見もありました。ボタンを押しただけでは、無理かな・・・、申し訳ないけど。「結構練習しないといけないんですね」はたまに言われます。

練習から得られる喜びは、好きな音楽を聴いたときやコンサートやライブに行ったときの喜びとは別のものになります。目標に近づけた喜び。簡単にいうと「できた!」って喜びですね。

何事も「それ」が好きな人って、反復練習や基礎練習でも目標に近付けた喜び、できた喜びを感じるのが上手いのです。いわゆる「練習好き」です。

練習が苦痛な方によくみられるのが、部分練習や片手練習をしないことです。

はやく曲が弾きたい

部分練習や片手練習をせず曲を通して弾く

苦手なところはつっかえる

つっかえたまま次にすすむ

次の日に弾いたときも同じところでつっかえる

途中でつっかえると、曲から得られる心地良さが途切れます。
そこそこ弾けるけど途中でつっかえる曲を毎回レッスンで弾いて合格がもらえないのも嫌でしょうが、毎回つっかえる曲を「聞かされる自分」(潜在意識)はどう思っているでしょう?

好きな曲を自分で弾いて曲から得られる心地良さを得たいなら、その旋律や音の重なりの美しさを堪能したいなら……わかりますね。
部分練習で苦手なところは徹底的にやっつけておくことです。
曲を通して弾いた時の満足感が違ってきますよ。

そして、小分けにしたほうが「できた!」を感じ取りやすいです。
小分けにすることで「できた」の回数が増えるからです。

(小分けにしても難しくて弾けず「できた」を感じ取りにくい場合は、学習段階の飛び越しや、譜読みの問題やリズムの問題を抱えていますので、それらを見直すようにしてください。)

音楽は楽しいものだ

曲から得られる楽しさと、完成に向かっていく楽しさがあるよ!

小分け練習をする

ここができた(完成に向かっていく楽しさ)

ここもできた(完成に向かっていく楽しさ)

全部できた弾けた(曲から得られる楽しさ)

このサイクルに上手く乗れると練習が好きになります。

辛くなる思い込み‐たくさん練習すれば弾けるようになる

思うように弾けるようにならないと訴える方が共通して言う言葉、それは「もっと練習してきます」です。判を捺したように皆さんこの台詞!!

勿論、練習しなければ弾けるようにはならないのですが、練習のやり方よりも量を重視するのは問題です。
たくさん練習しさえすれば弾けるようになるかといったら、そうでは無いのですね。

例えば音やリズムが間違っていることに気付かず、間違ったことをたくさん練習してしまったらどうでしょう。間違った弾き方が身に付いてしまいますよね。見も蓋も無い言い方をすれば下手と呼ばれるものです。音やリズムが間違ったままの練習で下手が強化されるんです。

上の練習が面白くないという話にもつながりますが、下手になる練習をしてたら面白くないし苦痛だと思いませんか?

手指の運動だけではありません、それを聞き続けることも問題です。指示を出すのは……頭だからですね。聴き慣れた間違った音を正しいと認識してしまうと、それを直すのに苦労します。せっかく練習するなら上手になりたいですよね。

はやく弾けるようになりたいと焦っている人ほど「たくさん練習すれば弾けるようになる」という精神状態に嵌まり込みやすいので気を付けましょう。

片手練習や部分練習、テンポを落としてメトロノームをかけることなどが、面倒くさい、やりたくない、曲が大体弾けてるならいらないんじゃない、と思っているときは注意信号です。

片手ずつ、小分けにして、
指番号確認、
メトロノームで拍を確認

これが私のおすすめです。難しいフレーズだけ取り出し練習して弾けるようになると結構嬉しいものですよ。

拍の確認の仕方についてはこちらも参考にしてください

「読めない」は「弾けない」、「読める」は「やがて弾ける」-(拍、リズム編)

強力な心理的ブロックを生じさせる「自分はリズム音痴だ」という思い込み

上記3つ(才能うんぬん、音楽って楽しいもののはず、たくさん練習すれば弾けるはず)の思い込みは大人の生徒さんにたまに見られるのですが、更に強力なのが「自分はリズム音痴だ」という思い込みです。

このタイプの方は「自分は才能が無い」「環境が悪かった」という思い込みも大抵抱えていて、「だから自分がリズム音痴なのは仕方がない」と信じていることも珍しくありません。(ここではリズム音痴と書きますが、音痴、才能が無い、駄目、やっても無駄、等々、否定的な言葉全般だと思ってください。)

圧倒的に大人、それもミドル、シニアに多いのも特徴です。

先に書いておきますけれど、リズムがうまくとれない原因の大部分はただの知識・経験不足です。段階を踏んで覚えていけばいいだけのことで、過去にあなたにリズム音痴だなんて無責任に言い放った人の言葉には絶っ対にとらわれてはいけません。

以下に該当する方は強力な心理的ブロックをお持ちの方です。

講師に「ここ、こういう風に直してください」と言われたときに、
「ダメ出しされた!」
「もっと練習してこないといけなかったんだ!」
「あんなに練習したのにどうしていけなかっんだ!?」
と反射的に思う方、
「私だって努力してるのに」と怒りが湧いたり、
「やっぱりダメだ」と自己嫌悪に陥ったり、
「何年もやってるのに」と焦ったりする方

しつこくもう1回言いますけれど、リズムがうまくとれない原因の大部分はただの知識・経験不足です。段階を踏んで覚えていけばいいだけのことで、過去にあなたにリズム音痴だなんて無責任に言い放った人の言葉には絶っ対にとらわれてはいけません。

強力な心理的ブロックその1 間違っていることに気付きたくない

曲をとりあえず弾けるようになるまでには、間違っているところがあったら直すという行程が大抵は出てきます。

自分が出した音を聞く→正しい方を聞き(または楽譜から読み取り)違いに気付く→直す

という順序になるのですが、自分「リズム音痴」等、否定的に捉えている方はこの自分の出した音を聞くことが大変苦手で、手本演奏と聴き比べても「どこが違っているか分からない」と言われることが多いです。

しかし、曲の一部分だけが違っているだけですので、あとは大体聞けている、つまり聞く力はそれなりにあるはずなのですが、見出しに書いたように「間違っていることに気付きたくない」という心理的ブロックが自分の演奏を客観的に聞くことを阻みます。都合の悪い話は聞こえないのと同じです。

どこが違ってて正しくはどうするのかを知ることは、道に迷ったときに現在地と目的地を把握するのと同じことです。

しかし「自分はリズム音痴だと思っている」方は、

間違っている→「やっぱり自分はリズム音痴だ」

と思ってしまうのです。家でたくさん練習してきた場合は「あんなに練習してもやっぱり駄目なんだ」と落胆してしまいます。
そのため自分の出した音や手本演奏を落ち着いて客観的に聞くことが苦手です。
「間違っていたら立ち直れないし、そもそも間違ってても直せない、自分にはもうそれしかできない・・・」

違っていることはただ単に違っているというだけで、書き損じ程度のことです。才能が無い訳でもないし、努力が足りないと責められるような事でもないんですよ。

強力な心理的ブロック2-そんな簡単にできるはずがない、という思い込み

それでもレッスン中に何回か手本を聞いて真似して弾いているうちに正しく弾けるようになるのですが、その後に高頻度で見られるのが、自分が自宅練習で弾いていた間違っていた弾き方にすぐに戻すという行動です。
音の高低の間違いでは少ないのですが、リズムの間違いを一度直したあとにはよく見られる行動です。
どうして間違っている弾き方に戻してしまうのか、それは

・間違った演奏に手指も耳(脳)も慣れてしまっている

・うんと考えて苦労して弾く感覚が普通になってしまっている

からです。そのため正しい弾き方に違和感を感じてしまいます。脳は慣れていることを正しいと思いがちなんですよ、厄介ですね。 

例えば4拍のところを4拍半で弾いていたような場合、正しく弾いたほうが左手と合わせやすいはずなのですが、正しく弾けたときのスッと容易に両手のリズムが合ったその感覚に驚いてしまい、「なんか違うような気がして」つっかえた弾き方にわざわざ戻してしまいます。

先にも書いたように、正しいリズムに慣れていない、慣れている方を正しいと思ってしまうのが一番の理由ですが、気持ちの奥のほうでは苦労して頑張ってきた今までやってきた方を正しいと思いたいという気持ちがあります。

しつこく言いますが、リズムがうまくとれない原因の大部分はただ単に知識、経験の不足なのです。

今の状態を知る

音楽に限らず、現状を正しく把握することは難しいですよね。

結構太ってきてるのに「まだ大丈夫」なんて思うのなんか最たるものだと思いますが、体重計にも乗らず「ちょっと食べる量減らせばいいかなー」なんて思っているうちは痩せないわけで(むしろ太る)、痩せるためには
「ああ、今54kgか」と現状を把握した上で
「4kg減らしたいから」
「玄米野菜中心の食事にして、1日1時間くらい歩いて」
と具体的な道筋を立てる必要がありますよね。

演奏の場合は録音して聴くのが有効です。

ある程度習っていて弾けるようになった方でも、ご自分の演奏を録音して聴くことを嫌がる方はいますし、私も昔はそうでした。録音した演奏がすごく下手でがっかりしましたね。

しかしこれが、自分の演奏を確認し続けていくうちに、道を間違えたときに現在地と目的地を確認するのと変わらない感覚になっていくんです。当然するべきことに変わっていくんですね。

自分の演奏を客観的に聴く耳ができると、演奏を自分の変えたい方向に変えていけるようになります。

まずはご自分の状況を知るために「聴いて確認する」意識を持ってください。自分の演奏をできるだけ客観的に聴くのです。一度録音して聴いてみましょう。

リズムは訓練で良くなっていきます。そのためにもしんどくなる思い込みとはサヨナラです。

色々書いてきましたが大事なことは3つ、そして順番としては


辛くなる思い込みを捨てる

自分の演奏を客観的に聴く

練習は、片手ずつ小分けにして、指番号確認、メトロノームで拍を確認

です。3つとも大事! 順番も大事!でら大事!

(でら →名古屋弁でとても、という意味)

ではまた。

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