質問内容としては稀であるけれども、放っておくと挫折を招きかねない質問を載せていきます。内容は勘違いであることが多く、質問者の割合としては1パーセントに満たないでしょう。それでも全国的にみたら数十人数百人いるかもしれません。
こういう質問もあったよ、ということで、軽く読んでください。
小節の幅が短いってことは、音も短いってこと?
「せんせい、これ、1段目より、2段目の方が音が短いってこと?」
「いえ、これはキリの良いところで段を変えたかったので、2段目が6小節になったんです。音が短いという訳ではありません。」
「1段目の4小節分の長さで、2段目は6小節分弾くんじゃなくて?」
「そんな難しいこと・・・」
見た目の幅→音の長さ だと思っていた事例。小節数の都合で、楽譜を書くときに各段の小節数が変わる場合がありますが、見た目の幅が変わるだけで、演奏上での1小節の長さが変わる訳ではありません。
もう1名、同じ内容ですが
「ここの段、3小節しか書いてないってことは、音も長めにするの?」という質問もありました。
この質問をした人が私の教室で2名いましたので、この思い違いをしている方は案外多いのではないかと心配しています。
4分の2拍子は0.5だよね?
他の記事でも書きましたが、拍子記号を分数計算していた事例。この方の場合は「4分の2拍子だから、2÷4=0.5 だから、0.5拍で1拍」という独自の世界が構築されていましたので、楽譜からリズムが読み取れず、私がどれだけ拍や拍子のことを説明しても伝わらず、お互い大変でした・・・
私の教室ではもう1名、拍子記号を分数計算していた方がいました。
「8分の6拍子は4分の3拍子」って言っていました。約分したんですね。
拍子記号を分数計算している方も案外と多いのではないかと心配しています。
Vアコーディオンってボタンを押せば弾けるんじゃないの?
ローランドのVアコーディオンに対して過剰な期待を寄せていた事例。電子楽器なので、ボタンを押せば自動伴奏してくれると思っていたのです。
Vアコーディオンは、MIDI音源を流しながら演奏することができますが、MIDI音源を作るか、どこかで入手する必要はあります。〇〇〇トーンのように、押さえるだけでブンチャッチャ伴奏をしたり、アルペジオ伴奏をしたりという機能はありません。
その方は「でもリズムは勝手に鳴るよね? 楽器店のデモ演奏を聴いたから間違いないよ!」とおっしゃったのですが、場所と時期を聞いたらそのデモ演奏者が私だったというオチでした。
打楽器の音をベースボタン、コードボタンと連動して鳴らすことができますので、リズムを正確に弾けばリズムボックスが鳴っているかのように聴かせることは可能です。ボタン1発リズム演奏モードがある訳ではありません。
左手のボタンってどこを押してもいいんですよね?
Vアコーディオンではなく、アコーディオンそのものに過剰に期待を寄せていた事例。メロディーに合わせて左手のボタンをどこでもいいから押さえれば伴奏できると思っていました。どこかで超絶演奏を見てそう思われたのかもしれません。
休符は「無い」ってことだから、次の音を詰めるんだよね?
休符は休みの長さを指示する符号です。鳴らさないというだけで、無い訳ではないのですね。「次の音を詰めるんだよね?」と質問したのは1名のみでしたが、休符を意識できず結果、次の音を詰めている人は結構いるので気を付けてください。
歌詞が悲しい歌は短調(マイナースケール)
もしかしたら、こう思っている人は案外多いのではないかと思っています。
レッスン室でこの発言をした方は今のところ1名です。歌詞の内容とメジャースケール、マイナースケールは別の話です。まあ、歌詞の悲しい歌はマイナースケールが多いですけれど、そうではない曲もありますからね。
この方はマイナースケールのポルカを聴いて、「リズムの楽しい曲はメジャースケール」という迷言も発しています。個人的にはこういう発言は好きですね。